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自動車整備工場の事業承継補助金事例(岐阜県美濃市・有限会社美濃サービス工場)



有限会社美濃サービス工場は、岐阜県美濃市にある親子で営む自動車修理・整備の工場です。

将来の世代交代を見据えたとき、これまで親が行ってきた顧客開拓の方法が、必ずしも事業の継続にプラスに働くわけではありません。

そこで、親の代からの顧客を大切にしながらも、同社の「強み」を見つけて集客エリアを拡大することを目標に、事業承継が実施されました。

 

有限会社美濃サービス工場の事業承継の概要

会社名:有限会社美濃サービス工場

所在地:岐阜県美濃市

資本金:300万円

従業員:0名

被承継者:親(承継時73歳)

承継者:子(承継時44歳)

事業承継時期:2018年3月

 

同社は、昭和29年に創業した地域密着型の自動車修理・整備工場です。

地元のお客様をメインに家族ぐるみでお付き合いをしながら信頼関係を築いてきました。

美濃市には17社もの自動車整備工場がありますが、大型車を整備できる会社は美濃サービス工場と他2社のみというように、高い技術力も有しています。

しかしながら、世代交代による顧客離れや、高齢化による車保有者の減少、車検の低価格化などによる事業の行き詰まりが懸念されていました。

そこで、同社の二代目となる都築裕司さんは、早い段階で事業承継を実施することを決めたのです。

 

事業承継にあたって専門家に相談したこと 

美濃サービス工場の特徴は、顧客と家族のように接することで、信頼関係を作り上げてきたことです。

そのため、父克雄さんと交流を深めていたお客様が、世代交代をきっかけに他社に流れてしまうことが心配されていました。

実は、同社は付き合いの長い顧問税理士から、事業承継を進めた方がいいと、10年前から提案されていたそうです。

その理由となるのが、売り上げの横ばい状態が長く続いていたため、将来的に事業が先細りする可能性が高いこと。

そこで、同業他社との価格競争などに負けないような、美濃サービス工場ならではの「強み」を伸ばす取り組みを、補助金を使って実施することになりました。

 

事業承継補助金で実施した新たな取り組み「輸入車・古い車の専門整備工場化」

美濃サービス工場は、市内では珍しい大型車が整備できるなど、技術力の高さに定評がありました。

また、都市部の工場ではないにも関わらず、「輸入車」や「古い車」の修理・整備ができる技術力が、同業者から評価されていたことに気が付きます。

 

そこで、事業承継を実施するにあたり、輸入車や古い車を保有している人をターゲットに、顧客の拡大を狙うことになりました。

まず、「輸入車」や「古い車」の修理作業をホームページやブログに掲載してみたところ、電話やメールでの問い合わせが増え、遠方からの入庫も増えたそうです。

しかし、入庫台数は増える一方で、工場内の整備スペースが限られていたため、急な依頼への対応が難しいという問題を抱えていました。

 

そこで、限られたスペースでも効率よく整備をするために、事業承継補助金を利用して凹凸が激しかったコンクリートの改修をすることになります。

その結果、同じ作業時間内でも車の入替をせずに効率的に整備をすることができるようになりました。

 

また、入庫車両の整備箇所や交換箇所を撮影し、タブレット端末等で画像を使いながらお客様に説明するサービスをいち早く取り入れたことで、価格に左右されない高付加価値なサービスを提供する自動車整備工場として、徐々に認知を高めているようです。

 

以上が、岐阜県美濃市の自動車整備工場が事業承継補助金を活用した事例です。

 

【参考ページ】

「輸入車」「古い車」にも高い整備技術を提供。広域からの集客

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鷹野 将和(株式会社八事財産コンサルティング 執行役員)

「グレートM&Aを増やす!」をミッションに、事業承継M&Aのアドバイザリー業務に従事。 「M&Aユーチューバー/タカノ」として、YouTubeを活用してM&A情報を提供している。

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