さまざまな事情から、「会社を売りたい」と考えている経営者がいます。
また、その一方で、「会社を買いたい人」という方もいます。
こうした会社を「売りたい」・「買いたい」という希望をつなげ、会社売却を実現させるのが「会社売却サイト」です。
最近では、案件の規模や種類も充実して使いやすくなっており、普及が進んできました。
今回の記事では、会社売却サイトの中から、オススメのサイトをご紹介してまいります。
会社売却サイトとは何?
そもそも「会社売却サイト」とは何でしょうか?
会社売却サイトとは、「会社を売りたい人」から売りたい会社の情報を集め、その情報をWEBサイトに公開し、その情報に興味をもった「会社を買いたい人」からオファーを受け、両者をマッチングさせて会社売却を実現させるものです。
一見すると、amazonで日用品を買うのと同じ感覚みたいですが、「人・物・カネ・情報」といった経営リソースをまとめて取引するため、取引価格も数千万円~数億円というまとまった金額となり、成約に至るまでには売り手と買い手が(数週間から数か月という)長い時間をかけた交渉が必要です。
会社売却サイトには、まず、会社を売りたい売り手が、売る対象の会社情報を匿名でサイトに掲載します。
登録情報は、地域、業種、売上規模、従業員数、事業の種類といったものですが、匿名のため社名は明かされません(この登録情報を「ノンネームシート」と呼ぶことがあります)。
次に、買い手側が、掲載された登録情報から興味を持った会社があれば、会社売却サイトを通じて売り手に問い合わせます。
そして、問い合わせに応じて売り手は対象会社の社名を実名公開し、その他の会社情報も開示して、会社売却のための交渉を開始します。
上記では、売り手と買い手が直接やりとりをすることを想定していますが、中にはサイト運営者が代行する場合や、依頼に応じてM&Aアドバイザーが交渉を担当する場合もあるようです。
会社売却サイトを利用するメリット・デメリットとは?
売り手にとっても買い手にとっても、大変便利で使い勝手が良さそうな会社売却サイトですが、これを利用するうえではどんなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
ここでは会社売却サイトのメリット・デメリットを検証します。
会社売却サイトを利用するメリットとは?
会社売却サイトを利用するメリットには次のようなものがあります。
- 全国の買い手や売り手を探すことができる
- 買い手や売り手と直接交渉をすることもできる
- 各種手続きを簡素化できる
「全国の買い手や売り手を探すことができる」とは、WEBサイトの利用なので情報公開とともに、瞬時に全国(全世界)の買い手や売り手に会社をアピールできることです。
「買い手や売り手と直接交渉をすることもできる」というのは、従来のM&Aであれば、M&Aアドバイザー等を通じて相手方と交渉を進めるのですが、会社売却サイトを利用する場合は、M&Aアドバイザーを通さずに直接相手と交渉することも可能です。
もちろん、会社売却サイトを利用する場合であっても、M&Aアドバイザーに依頼することも可能ですが、譲渡金額がそれほど高くない案件であれば、直接交渉してみるのもよいでしょう。
「各種手続きを簡素化できる」とは、会社売却サイトを利用すれば、費用をかけずに複数の相手を探すことも可能です。
また、各会社売却サイトには、相手ごとに次のステップに進めるような工夫が施されているため、手続きを簡素化することが可能と言えます。
だからこそ、成約時の手数料も安価に抑えたうえでM&Aを成約させることができる可能性があります。
会社売却サイトを利用するデメリットは?
一方、会社売却サイトを利用するデメリットとしては、次のようなものがあります。
- 情報漏えい・情報拡散のおそれ
- 当事者間での直接交渉のリスクの存在
- 問合せ対応で通常業務に支障が出る
「情報漏えい・情報拡散のおそれ」とは、会社売却サイトを通じて実名公開を行った場合に、相手方がその情報を漏洩させてしまう可能性があるということです。
各会社売却サイトでは、サイト上やもしくは郵送等で秘密保持契約を結んでから実名開示を行う等の対策が取られています。
しかしながら、相手方の秘密情報に対する認識不足があると、売却情報が漏洩してしまう可能性もあるのです。
仮に、取引先や従業員とその家族などが情報を知ってしまうと、会社に対する不安が高まって無用な混乱を招き、せっかくのM&Aが頓挫してしまうこともあります。
また、状況によっては売り手の会社が廃業に追い込まれてしまうようなケースもあるため、情報漏洩には細心の注意が必要です。
「当事者間での直接交渉のリスクの存在」とは、会社売却サイトを利用すれば、M&Aが初めての方でも会社の売買ができる可能性があります。
その場合、隠れた負債や資産価値の毀損など、重大なリスクに気づくことができない可能性があります。
「問合せ対応で通常業務に支障が出る」というのは、多くの場合、会社売却サイトに売り案件の情報を掲載すると、10社を超えるような相手から問い合わせがくることが多く、その対応に時間を取られてしまう可能性が高いです。
また、自分が望んでいないような相手からの問い合わせにも対応しなければならないため、相手とのやりとりだけで疲弊してしまう方もいらっしゃいます。
オススメの会社売却サイト5選!
こちらでは、安心して利用できて、会社売却を支援してくれるおススメの会社売却サイトをご紹介します。
オススメの会社売却サイト①―M&Aネクスト―
「M&Aネクスト」は、M&Aアドバイザリー会社が運営する会社売却サイトです。
M&Aネクストでは、中小企業経営者が抱える次の5つの悩みに応えるサービスの提供を特徴としています。
- 後継者がいないため廃業を考えている
- 従業員や取引先に迷惑をかけずに引退したい
- M&Aを誰にも知られずに進めていきたい
- 大手のM&A会社に相談したが、手数料が高すぎる
- 借入金が多くて引退できない
多くの中小企業経営者が直面している経営者の高齢化と後継者不足による廃業リスクの解決のため「事業承継型M&A」の推進をサポートします。
また、大手のM&A専門会社とは違い、着手金や中間金を取らずM&Aが成功した時に報酬をもらう完全成功報酬型であり、良心的な報酬設定を掲げています。
さらに、サイト利用におる情報の漏えいを防ぐため守秘義務を徹底し、税理士法人が母体となっている強みを活かして債務超過の会社の売却も引き受けるなど、中小企業が安心して相談できるM&A仲介会社です。
「参考:
M&Aネクスト」
オススメの会社売却サイト②―バトンズ―
「バトンズ(Batonz)」は、事業承継のためのM&Aをサポートする会社です。
日本一の提携企業数と圧倒的な情報量を強みとして安心・安全なM&A・事業承継をサポートしています。
バトンズは、次の4つの特徴を打ち出しています。
- 相手が誰か分かり、サポートもあってあんしん
- 無料でかんたんに始められる
- 買主・後継ぎ候補は3万人以上
- 地方自治体とも協力
バトンズは、東証一部上場の日本M&Aセンターのグループ会社が運営する、国内トップクラスの会社売却サイトの一つです。
「参考:https://batonz.jp/」
オススメの会社売却サイト③―トランビ―
「トランビ」は、ユーザー数・成約数において国内最大級の事業承継・M&Aプラットフォームです。
トランビは、後継者不足による中小企業の廃業が頻発している状況を打破するため、中小企業が自由にM&Aを行えることを目指してM&Aプラットフォームを運営しています。
トランビでは、事業を売る際の特徴として次の4つを打ち出しています。
- 高速マッチング
- 規模・地域の制約なし
- 無料で買い手が見つかる
- 安心・安全
また、事業を買う際の特徴として次の4つを打ち出しています。
- 欲しい事業を自分で探せる
- たくさんの案件から選べる
- 納得いくまで交渉
- 無料で専門家をご紹介
トランビはバトンズと並んで、国内トップクラスの会社売却サイトです。
「参考: https://www.tranbi.com」
オススメの会社売却サイト④―M&A総合研究所―
「M&A総合研究所」は、「最先端のAI技術で『M&Aの常識』を変える」ことを謳い、最先端のAIテクノロジーを取り入れ、M&Aを企業戦略や事業承継の手段としてより身近にして、日本の健全なM&Aをサポートすることを目指しています。
サイトにアクセスすると、すぐにチャットが立ち上がって問い合わせを受け付けるように、AIを活用したユーザフレンドリーなサイトになっています。
M&A総合研究所は、次の5つの特徴を打ち出しています。
- 業界最安値の料金体系
- M&A支援の実績豊富
- 成約までのスピード
- 売却価格以上での売却
- 経験豊富なM&Aアドバイザーと会計士の2名体制のフルサポート
M&A総合研究所は、業界最安値の料金体系とスピード成約を売りにして、充実したスタッフ体制で売却価格以上の売却を目指す会社売却サイトです。
「参考:https://masouken.com/」
オススメの会社売却サイト⑤―スピードM&A―
「スピードM&A」は、「売り手は投稿!買い手は検索!すばやく、簡単、マッチング!」を謳い文句とするとおりM&Aのスピード成約を強みとする会社です。
約2,000社の買い手企業が登録していて案件が充実しているので、スピード成約が可能となっています。
スピードM&Aは、次の5つの特徴を打ち出しています。
- スピード成約を実現
- 売り手は完全無料
- 初心者サポート0円
- 小規模案件でも売却実績あり
- 小規模案件でも売れる!
スピードM&Aでは、WEBサイトの利便性と充実した案件数でスピード成約とリーズナブルな報酬設定を実現しています。
また、小規模案件の取扱い実績も豊富で、小規模事業者にも使いやすい会社売却です。
「参考:https://speed-ma.com/」
オススメの会社売却サイトのまとめ
会社売却サイトは、手軽に簡単に利用でき、また瞬時に情報開示ができるため、会社売却のオファーが得られやすくなります。
その一方、当事者同士で会社売却交渉を始めるため、経験の乏しい経営者にとってはリスクがあります。
こちらでご紹介した会社売却サイトは、サイトそのものの利用のしやすさ、充実さのみならず、会社売却交渉においては頼りになる存在としてM&Aを成功に結び付けてくれます。
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「グレートM&Aを増やす!」をミッションに、事業承継M&Aのアドバイザリー業務に従事。 「M&Aユーチューバー/タカノ」として、YouTubeを活用してM&A情報を提供している。